2024年2月20日火曜日

AMD CPUの温度管理で悶々

負荷の高い処理なんてする予定が無いマシンですが、それでも「何かの拍子に…」ということもありえるので、現状実態として「どの程度のモノなのか」を知っておく必要があるワケです。

ということで、技術評論社の記事にあるスクリプトを使わせていただいて実験してみたのが左の図。

パっと見とくに問題無いように見える(事実この状態は問題無い)んですが、気になるのは、Tctl, Tccdが85℃でサチってるように見えること。何らかの機構で制御されてこうなってるのか、ベンチマーク負荷的に「この程度だった」のか。Intel製CPUであればthermaldというデーモンが動的にCPU動作(クロック)を制御するようなのですが、当該デーモンは「AMD CPUをサポートせず」ということなので、じゃぁこのマシンではいったいどうなってるんじゃい!と…。

スクリプトのベンチマークとは別に stress -c 12 で20分間ほど様子を見てみましたが、モニタできた温度はスクリプトの時と全く変わらず。全CPUが100%でTctl, Tccdとも85℃前後で一定、という状態。CPUクロックは、stress実行直後は4.7GHzでしたがすぐに4.6GHz台に落ちましたが一定しておりました。

室温21℃の環境での実験でしたが、室温が上がればそれに応じてモニタできる温度も上がるのか、そうじゃなくて85℃前後で一定するのか。また、CPU温度に対して動作クロックが自動制御されるのかされないのか。この点がまったく分かりません。(調べ方が下手なのか…)

現状は、CPUクーラは7600付属のリテールクーラを使用、ケースファンは前面は無しで背面にThermalrightのTL-C12(500rpm〜1500rpm)を使用、という簡素な排熱処理系です。気にしてるのは、このままで真夏もイケるのかどうか、冷却強化が必要なのかどうか、ということで。

悩んでるぐらいなら、Scythe虎徹Mark3ぐらい付けとくのがよいのかもしれませんが…

最初Ubuntu Desktop 23.10を導入しておりましたが、少しジタバタしてみたくなって、Linux MINT 21.3を試してみたり、Ubuntu Desktop 23.10 Cinnamonを試してみたり…。結局、Ubuntu Desktop 23.10 Cinnamonに落ち着きました。デフォルトでインストールされていたFirefoxが「画面、砂嵐状態」でしたが、アンインストールしてMozillaサイトから手動でインストールし直したら解決(回避?)。

とりあえずこの状態で当面しばらくは過ごす予定。「当面しばらく」の意味は「24.04 Cinnamonの正式リリースまで」ということ。

2024年2月17日土曜日

LineageOS 21へ(Pixel 4a)

まったく予想していませんでしたが、有志の方々の尽力により Pixel 4a にもAndroid14ベースのLineageOS 21がリリースされました。

一時期は PixelBuilds を使ったりしていましたが、開発の状況やユーザコミュニケーションの現場を見て「こりゃマズいっぽいな」と感じて、LineageOS 20に入れ替えておりました。

ので、LineageOS 20(20240208build)+Magisk(v27.0)という環境からLineageOS 21+Magisk(v27.0)への移行となりました。

事前にLineageOS 21のboot.imgにMagiskでパッチを当てておき、adb reboot sideloadしてからadb sideloadでLineageOS 21を導入、さらにreboot to bootloaderして再びsideloadにしてからadb sideloadでMindGAPPSを導入、その後もう一度reboot bootloaderしてから、fastboot flash boot で最初にパッチを適用しておいたboot.imgを(Active Slotに)導入。で、reboot to systemで、いじょ終了。(Lineage Wikiに書いてある通りのやり方に従っただけの話)

実際には自分のミスでちょっとトラブってしまいまして、元の環境にA14非サポートのPixel Launcher Extendedを入れてたのを忘れて、そのまま上記手順でLineage21を導入してしまいまして、ブートはするもののロック解除するとランチャーがcrashしてホーム画面を表示できない状態に。やむなく、adb install で適当なランチャーアプリを入れて(今回は手元にあったLauncher14 Dev版を使った)、画面スワイプからの設定でデフォルトホームアプリをLauncher14に変更してホーム画面を表示できるようにしまして、ようやくPixel Launcher Extendedをアンインストールすることができて、問題解消できました。

今はLauncher14もアンインストールして、LineageOS 21標準の Trebuchet を使っています。

こちらにはLineageOS 21での改善点などがたくさん説明されていますが、まだ全部を読みきれていません。とりあえず、現状では、何1つ問題なく普通に安心して使える状態にあります。

素晴らしい出来具合だと思います。


2024年2月16日金曜日

パソコン環境リニューアル

先代パソコンは2010年11月に購入したネズミパソコン社謹製のもので、LynnFieldなCore i7+H55チップセット+DDR3メモリなんていう「今となっては…」なスペックのマシンでありました。

しかしながら、ストレージをSSDに変更しOSをLinux MINT Cinnamonに変更することで息をつないできて、今時点でも「実用上ほっとんど問題無いパフォーマンス」で稼働してくれていました。「速い」とは思わないけど、我慢が必要な場面の無いマシンでした。

が、やっぱり元が13年前のマシンなので「そろそろ新しいスペックのものを…」との思いも強くなってきておりました。

ということで、我が家の財務省の承諾を得て、CPU・マザーボード・メモリ・ストレージを新調することにしました。

「新しいモノ」とは言っても投じるコストと得られるベネフィット見合いの選択になりまして、左の図にあるようなパーツ選択となったしだい。CPUはAMD Ryzen 5 7600、マザーボードはASRock A620M Pro RS、メモリはTeamのDDR5-6000・16GBx2、ストレージはCrucial P3 Plusの1TB・NVMe。CPUクーラーはCPU付属のリテール品を使用。気温(室温)が高い季節を迎える頃には対策を考えないといけないかもしれません。

ストレージは取り付けない状態でまずはMemtest86+でメモリーチェック。最初は、BIOSデフォルトのDDR-4800で、その後DDR-6000に変更して再テスト。あまり長くはやってないですが、まずは問題無し。

その後ストレージを取り付けて、いざ、Ubuntu Desktop 23.10を導入。CPUよりも何よりもチップセットが新しいものなので、OSコンポーネントもできるだけ新しいのが良いだろう・カーネルも新しいのが良いだろう、ということで23.10を選びました。結論からいうと、インストール途上で少し問題ありましたが、とりあえず問題なく使える環境にすることができました。

OSイメージをUSBメモリに焼いてそれでブートしてから「インストール!」という標準手順でいく計画でしたが、インストーラのウィンドウ表示が「砂嵐」になってしまい認識不能・操作不能で撃沈。USBメモリからSafe Modeでブートして、なんとかこの問題を解消しインストールに進むことができました。

インストール後、デフォルトのディスプレイサーバは「Ubuntu」になってるんですが、実体はWaylandのようで、いちおうちゃんと画面表示されました。旧パソコンが Linux MINT Cinnamon Editionだったのもあり、Cinnamonを追加導入してみたところ、いくつかのアプリで「砂嵐」が発生。Cinnamonでは XWayland 経由での描画になるのかな、とりあえず導入自体は問題無かったんですが、Firefoxが「砂嵐」、アプリセンターも「砂嵐」となって、これまた撃沈。Gnomeも試しましたが、少し野暮ったい見た目が好きになれず、結局 Ubuntu デフォルトでいくことにしました。

パーツ選択の時「Ryzen 5 8600Gにしとくか…」なんて考えてたんですが、そうしてたらさらに問題を抱えることになったのかもしれません。

とりえあずいろいろと問題がありましたけど、いずれも回避できて無事使える環境を構築することができて安堵しました。

環境構築作業が少し落ち着いたところで、CPU負荷テスト(と温度状態確認)を実施してみたところ、12スレッド全部で stress 動かしたらTclはほぼ瞬間的に85度まで上昇。マザーボード上のどこかCPU近傍にある?サーミスタの計測値と思われるのが53度まで上昇。室温は18度だったので、けっこー上がてしまうことが分かりました。これから先、気温が上がってきたときにどうなるのか、注意しておかねばなりません。

ケースファンは背面120mmの1発のみ。前面は92mmが必要なんですが手持ち在庫がなく、負荷の高い処理をする予定もほとんど無いので。ケース内はほとんど「ガラ空き」状態なので空気の流れも問題無いはず、ということで。

今回のパーツ新調でちょっと怖かったのがATX電源。使用したのがAntecのEarthWatts EA-650ってヤツで調べてみたら2009年に購入したもの。今ドキのマザーボードに必要なコネクタはちゃんと揃ってるのは確認していましたが、供給電力的に大丈夫なのかどうなのか…。今のそれらしき事象は何も起こってない(感じてない)ので、ひとまず安心しております。が、電源がイカれる時に発生する症状は、めちゃくちゃ微妙なのでねぇ…。ちゃんと気づけるかどうか不安が残ります。とは言え、使える電源を捨てて新しいのを買う気になれないので、Antecくんに頑張ってもらいます。

旧パソコンでは VirtualBox の仮想マシンにWin10を導入して、特に印刷が必要な場面で使ってきておりました。VirtualBoxを7.0にアップデートして、仮想マシンの設定としてWin11導入要件を満たせるのがわかったのですが、いかんせんCPUが古すぎてOSアップグレードは蹴られていました。今回のリニューアルに合わせて再度アップグレードに挑戦してみた結果、既存Win10(Home)をWin11(Home)にアップグレードすることができました。「ライセンス認証済み」になったので、それはつまり「無償アップグレードできた」と。Win11新規インストールではライセンス認証できませんでした。

新ハードの効果もあって、仮想ホストとは思えない快適レスポンスで、これなら何も我慢することなく普通に使えます。

もちろん、実ホストのUbuntu Desktopも快適に利用できています。ストレージが SATA SSDから NVMe に変わったのが、体感上で一番効果あったのかな、と理解しています。